デュアルタップの宅建免許が取消しに|理由は社外取締役の欠格事由、過去の上場企業の例5選と今後の影響を解説

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賃貸仲介wiki編集部

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SUMMARYこの記事の結論
  • 東証スタンダード上場のデュアルタップは、2026年10月5日付で東京都知事から宅建業免許の取消処分を受けた
  • 理由は、社外取締役1名が過失運転致傷で執行猶予付きの判決を受けており、免許更新時に宅建業法の欠格事由に該当したため。宅建業務での法令違反ではない
  • 新たな宅建業務はできなくなるが、既存契約の取引は結了まで継続可能。会社は役員の辞任を前提に免許の再取得をめざす
  • 役員の交通違反・事故で免許を失った例は、アルデプロ(2004年)や旧タカラレーベン・アイディホーム(2022年)など過去にもある

投資用マンション「XEBEC(ジーベック)」シリーズなどを手がける株式会社デュアルタップが、宅地建物取引業(宅建業)の免許を取り消されました。この記事では、同社の適時開示(2026年10月6日)をもとに、処分の内容と理由、宅建業法の欠格事由の仕組み、事業への影響を整理します。

この記事は、株式会社デュアルタップの適時開示「宅地建物取引業免許の取消処分に関するお知らせ」(2026年10月6日)と報道をもとに、賃貸仲介wiki編集部が2026年10月時点の情報で作成しています。今後の状況は同社の発表をご確認ください。

何が起きたか:処分の概要

会社株式会社デュアルタップ(東証スタンダード・名証メイン、証券コード3469)
処分庁東京都知事
処分日2026年10月5日
処分内容宅地建物取引業者免許(東京都知事(4)第86482号)の取消し
根拠条文宅地建物取引業法 第66条第1項第3号
発表2026年10月6日(適時開示)

出典:株式会社デュアルタップ「宅地建物取引業免許の取消処分に関するお知らせ」(2026年10月6日)

取消の理由:役員の欠格事由

開示によると、同社の社外取締役(監査等委員)1名が、過失運転致傷の罪で禁錮1年2月・執行猶予3年の判決を受け、2025年7月17日に確定していました。

その後、同社が2026年8月18日に宅建業免許の更新を申請した時点で、この取締役は執行猶予期間中でした。そのため、宅建業法第5条第1項第5号の欠格事由に該当する役員がいる状態となり、同法第66条第1項第3号にもとづいて免許が取り消されました。

会社は、今回の処分は自社の宅地建物取引業務における法令違反によるものではないと説明しています。報道によると、判決の確定が会社に申告されていなかったとされています。

宅建業法の欠格事由とは

宅建業法第5条は、免許を受けられない「欠格事由」を定めています。法人の場合は、会社そのものだけでなく、役員(取締役など)や政令で定める使用人の中に欠格事由に該当する人がいると、会社が免許を受けられません。

  • 禁錮以上の刑に処せられ、刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 執行猶予付きの判決でも、猶予期間中は欠格事由に該当する(猶予期間を満了すれば該当しなくなる)
  • 罪の種類は問われないため、交通事故などの業務と無関係な事件でも対象になる

すでに免許を持っている会社の役員が欠格事由に該当した場合、免許権者は免許を取り消さなければならないと定められています(第66条第1項)。行政の裁量で軽い処分にすることはできません。

過去にも、役員の交通違反などによる有罪判決をきっかけに、上場企業や上場グループの会社が免許を失った例があります(後述の5例)。

事業への影響と今後の対応

新たな宅建業務はできなくなる

免許の取消しにより、デュアルタップは新たに宅地建物取引業にあたる業務(不動産の売買や、その代理・媒介など)を行えなくなります。一方で、宅建業法第76条により、取消し前に結んだ契約にもとづく取引については、その取引を終えるまでの範囲で引き続き宅建業者とみなされます。会社は既存契約について、法令と契約内容を確認して対応するとしています。

会社の今後の対応

  • 当該取締役の辞任を前提に、必要な手続きを進める
  • 宅地建物取引業免許の再取得に向けた準備を進める
  • 役員の適格性確認と許認可管理の確認体制を見直す
  • 業績への影響は精査中で、開示すべき事項が生じれば速やかに公表する

今回の取消しは役員の欠格事由(第66条第1項第3号)によるもので、不正な手段による免許取得などで取り消された場合に課される「取消しから5年間は免許を受けられない」という制限の対象ではありません。そのため、欠格事由に該当する役員がいなくなれば、改めて免許を申請することは可能と考えられます。ただし、再取得の時期は開示されていません。

役員の欠格事由で免許を失った上場企業・上場グループの例5選

役員の刑事事件をきっかけに、上場企業や上場企業グループの会社が宅建業の免許などを失った例は、デュアルタップが初めてではありません。報道や各社の発表で確認できる主な例は次のとおりです。

時期会社きっかけ結果
2004年アルデプロ(上場企業)代表取締役社長が道路交通法違反で執行猶予付き判決宅建業免許の取消
2022年9月アイディホーム(飯田グループホールディングスの子会社)取締役がスピード違反で執行猶予付き有罪判決宅建業・建設業を自主廃業し再申請
2022年10月タカラレーベン(MIRARTHホールディングスの事業会社)役員(COO)がスピード違反で執行猶予付き有罪判決宅建業を自主廃業し再申請
2022年10月レーベンコミュニティ(同グループのマンション管理会社)元非常勤役員が速度超過で執行猶予付き有罪判決マンション管理業登録などを自主廃業
2026年10月デュアルタップ(上場企業)社外取締役が過失運転致傷で執行猶予付き判決宅建業免許の取消

各社の発表、報道をもとに賃貸仲介wiki編集部が整理。

1. アルデプロ(2004年)

東証マザーズ上場の直後、代表取締役社長が道路交通法違反で執行猶予付きの判決を受けていたことが問題となり、宅建業免許を取り消されました。社長は辞任し、同社は一時的に宅建業法にもとづく事業を行えなくなったとされています。

2. アイディホーム(2022年9月)

飯田グループホールディングスの子会社で、取締役がスピード違反で執行猶予付きの有罪判決を受けていたにもかかわらず、会社に報告していなかったことが判明しました。同社は宅建業と建設業を自主的に廃業し、改めて免許・許可を申請する対応をとりました。

3. タカラレーベン(2022年10月)

MIRARTHホールディングス(旧タカラレーベン)グループの事業会社で、役員がスピード違反による執行猶予付きの有罪判決を受けていたことがわかり、宅建業を自主廃業して再申請すると発表しました。

4. レーベンコミュニティ(2022年10月)

同じ事案を受けて、グループのマンション管理会社レーベンコミュニティも、欠格事由に該当していたとして、マンション管理業登録などを自主的に廃業すると発表しました。宅建業だけでなく、マンション管理業などの登録にも同様の欠格事由があることを示す例です。

5. デュアルタップ(2026年10月)

今回の事例です。社外取締役の執行猶予付き判決が免許更新時に欠格事由に該当し、東京都知事から宅建業免許を取り消されました。

「取消」と「自主廃業」の違い

どちらも免許を失う点は同じですが、自主廃業は会社が自ら廃業を届け出るもので、行政処分としての取消とは扱いが異なります。2022年の各社は、欠格事由に気づいた段階で自主廃業を選び、再申請する対応をとりました。いずれの例でも、きっかけは業務と関係のない交通違反・事故であり、役員の判決を会社が把握できていなかったことが共通しています。

デュアルタップはどんな会社か

デュアルタップは、東京23区を中心に投資用マンション「XEBEC(ジーベック)」シリーズなどの開発・販売を行い、賃貸管理も手がける不動産会社です。投資用マンションのシリーズとメーカーについては、1Kマンションのシリーズ名とメーカー一覧でも紹介しています。

不動産会社で働く人が知っておきたいこと

今回の件は、役員個人の業務外の事件が、会社全体の免許に直結することを示しています。宅建業者では、役員の就任時や免許更新時に欠格事由の有無を確認する体制が欠かせません。

また、宅地建物取引士(宅建士)個人にも、禁錮以上の刑などによる登録の欠格事由があります。不動産業界で働く人は、業務外の交通違反や事故であっても、資格や勤務先に影響する可能性があることを知っておくとよいでしょう。業界の仕事や資格については宅建なしでも賃貸仲介で働ける?でも解説しています。

よくある質問

デュアルタップの宅建免許はなぜ取り消されたのですか?
社外取締役(監査等委員)1名が、過失運転致傷の罪で禁錮1年2月・執行猶予3年の判決を受け(2025年7月17日確定)、2026年8月18日の免許更新申請の時点で執行猶予期間中だったためです。宅建業法第5条第1項第5号の欠格事由に該当する役員がいることになり、同法第66条第1項第3号にもとづき東京都知事が免許を取り消しました。会社は、宅建業務での法令違反によるものではないと説明しています。
免許取消の後、デュアルタップはどうなりますか?
新たに宅地建物取引業にあたる業務(不動産の売買・仲介など)は行えなくなります。ただし、取消し前に結んだ契約にもとづく取引は、宅建業法第76条により、取引を終えるまでの範囲で引き続き行えます。会社は、当該取締役の辞任を前提に手続きを進め、免許の再取得に向けて準備するとしています。
役員の交通事故で、なぜ会社の免許がなくなるのですか?
宅建業法では、法人の役員の中に「禁錮以上の刑に処せられ、刑の執行を終わってから5年を経過しない者」などの欠格事由に該当する人がいると、その法人は免許を受けられず、すでに免許を持っている場合は取り消されます。執行猶予付きの判決でも、猶予期間中は欠格事由に該当します。罪の種類は問われないため、業務と関係のない交通事故でも対象になります。
すでにデュアルタップで部屋を借りている・物件を買った場合は?
開示では、既存の契約について、法令と契約内容を確認したうえで対応するとしています。個別の契約については、デュアルタップの窓口に確認するのが確実です。

出典:株式会社デュアルタップ「宅地建物取引業免許の取消処分に関するお知らせ」(2026年10月6日)、宅地建物取引業法。記事は2026年10月時点の情報にもとづきます。

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